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2004.05.12

マイナス[完全版] 1〜3

山崎さやか著、『マイナス [完全版] (1)〜(3)』、エンターブレイン ビームコミックス、2004年を読む。

これは、ヤングサンデーで1990年代中期に連載していた漫画の完全版。 当時は、単行本に未収録の回などもあったという。 わたしは、当時読んでいなかったので、具体的にどうだったのかはわからない。

お話は、他者の評価をとてつもなく気にする高校の女教師、恩田さゆり。 彼女は、他者の評価を気にしすぎるあまり、対人態度が激しく変化し、セックス、試験内容、服装、頭髪、窃盗、傷害、殺人、・・・といったことまで無分別(いや、ある意味ものすごく分別的だが)に、他人にサービスしてみせる。 他人からの評価をよくしようとするあまり、常識の枠を越えまくってしまう。 そして、暴走しまくった挙げ句に破綻をきたして、すべてを最後に清算する羽目に・・・というもの。

個人的には、死んだ子どもを自分が生き残るために焼いてけろりと食べてしまうエピソードや、究極の支配力を求めて先輩教員、校長、元文部官僚、そして妄想に支配されて生徒たちと次々と関係を持ってしまうエピソードなどが、衝撃的だった。

モラルや常識は、ある意味、世間一般の人たちが物事をどう解釈するかという問題であり、社会的なお約束だと思う。 恩田さゆりは、他人の評価をめちゃくちゃ気にするが、それは他人が自分をどう評価しているかが的確に把握できず、過剰な方に解釈していることも一つの原因だ。 これは、また、社会的なお約束がよく見えていないということにも関係していて、モラルや常識の軽視にも繋がっていく。 その恩田が見てしまった世界は、本人にどれだけ自覚があったかは不明だが、随分、一般人の見ていたものとは異なっていたものであることは確かだ。

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