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2004.05.16

レベルE

冨樫義博著、『レベルE(1)〜(3)』、集英社 ジャンプ・コミックス、1996〜1997年を読む。

本が数千冊近くになって、部屋を占領してきた。 なので、整理して、古本屋に売るものと残すものを分けようとしている。 とりあえず、段ボールを買ってきて、マンガから整理をはじめた。 どうせなら、なるべく、そろいで古本屋に出そうと思って、Excelでどの段ボール箱に何を入れたかを記録しつつ収納している。 普段は、背筋を使うような仕事や運動をあまりしていないせいもあって、段ボール6箱くらいソートして、つめて、つみあげた段階で疲れてきた。 少しずつやることにしようという気分に。

そんな作業をしていて、冨樫義博の『レベルE』を発見。 冨樫義博は、『幽々白書』や『HUNTER×HUNTER』で有名な漫画家。 この『レベルE』は、『幽々白書』をなかば荒れ気味で終わらせ、『HUNTER×HUNTER』で漫画家として復活する、ちょうど間の時期に描かれた前衛的なギャグ作品だ。 連載も、週刊誌に月1回くらいのペースという珍しい形で行われた。

整理作業が終わって休みながら読んでみたが、今読んでもおもしろい。 お話は、頭は非常にいいけれど、他人を手間ひまかけてなんともいやーーーな気分にするようないたずらをしかけることを人生にしている異星人の王子が、地球に治安維持対策委員としてやってきて、珍事件をくりひろげるというもの。

『HUNTER×HUNTER』は、少年の成長と対決の物語として、普通の少年ジャンプ的なおもしろさと、何か非常にひねったおもしろさの2つを兼ね備えている。 この後者のおもしろさが『レベルE』のおもしろさだ。 ストレートなギャグとして読もうとしてもあまりおもしろくなく、ひねったひねり具合を楽しむ作品なのだろう。

今、読んでいて気づいたのだが、惑星をまるごとRPGの舞台にしてしまう話や、他種族を根絶やしにして生殖する異生物の女王の話など、現在の『HUNTER×HUNTER』の原点とも言うべきアイデアが既に語られていた。 一見、クラピカと見違えるショットもあり、なかなか感動ものだった。

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