エッチングとデジタル化
古いエッチングの作品をデジタル化したり、作家の情報を現在のデジタル技術を援用して総合的にプレゼンテーションするという計画のミーティングを行った。 基本的に、エッチングなどをデジタル化する場合の課題は、どれだけ正確に色のデータを取得するかということと、細密な作品をどのくらいの解像度で撮影すればいいのかということだと思う。
ところで、過去の作品の図録を、実物と直接比較してみたが、色を極端に補正していて、作品の柔らかな雰囲気が出ていない。 とは言え、彩度やコントラストをあえて高くした方が、きれいで新鮮に見えたりするので、印刷の現場ではそういう補正が好まれるような。 また、一般的にシャープネスを強めにかけた画像データも好まれる。
いずれにせよ、記憶と現物はかなり異なるし、普段見慣れている印刷物と実物もかなり異なっている場合が多い。 この辺は、正確か否かという問題よりも、普段接しているものがどうかとか、どういうものが好まれるかという話になってくるので、それをどういうふうに科学的、あるいは技術的に取り扱えばいいのかは非常に微妙で悩ましい。
はてさて。
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