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2004.06.05

ホームオブハートで保護された児童

4月7日に、ホームオブハートとトシオフィスで児童5人が一時保護され、全部で6名が調査対象となった。 それで、結局、「不適切な養育環境」ということで、2人の幼児が乳児院へ入所し、4人の児童の保護者が指導措置となったという。 4人の児童は、ホームオブハートやトシオフィスとは違うところで親子で生活するということらしい。

参考: 紀藤正樹弁護士の「ホームオブハートとToshi問題を考える」2004年6月3日、HOHとToshi問題を考える会の「HTP最新情報」2004年6月4日

しかし、そもそも、子どもを段ボールに閉じ込めて育てていたり、学校に行かせなかったりしたのは、何故なのか。 紀藤弁護士の「虐待赤ちゃんの現実」2004年4月12日には、実に衝撃的な絵とともに、MASAYAの思想に沿って、「エゴ社会に触れないように」と、食事、入浴、着替えなど以外は段ボールに閉じ込めて育てていたという話が紹介されている。 また、HOHとToshi問題を考える会のMASAYAの言葉には、そのような思想の片鱗と、学校に対する批判が見られる。 そもそも、これらは、自己啓発セミナーの思想にもつながる内容だ。

自己啓発セミナーでは、人間はもともと光り輝くダイヤモンドのような本質を持っていると考える。 しかし、生きてきた過程で経験により習得した、観念や思い込みがゴミや殻のようにダイヤにくっついて覆ってしまい、台無しにしてしまっていると主張する。 そして、セミナーのトレーニングでは、それらの殻を取り除き、本来の輝きや可能性を取り戻すのだというのだ。

これが自己啓発セミナーの思想だ。 ここから、「それならそもそもゴミや殻がつかないようにして子どもを育てればいいじゃないか」というところまでの論理的な距離はほんの僅かだ(し、自己啓発セミナー云々に限らず、現代に対する批判を同様に持った団体がコミューンを作って、そこで子どもを独自に育てるなんて方向に行っちゃった例もいくつかある)。 もちろん、別れ道となるのは、そこから実際にどうするかの部分だ。 そうやって育てようとするかしないか、そしてその実際の方法がホームオブハートのように実装されてしまうかどうかで、問題の度合いは全く異なってくる。 しかし、元の根っこの部分をおさえておかないと、そういう育て方をした親を指導するのに、根本的な部分で適切に機能しないかもしれない。

是非とも栃木県や児童相談所には、きっちり調査や指導を行って欲しいところ。

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コメント

今度は
給料未払いだそうですよ。
年商3億円とありながら、元スタッフさんのサラリーには
無関心なんでしょうかね。

金銭に綺麗ではないことは一目瞭然ですかね。
出てくる出てくる悪の数っていったところで
目が離せないケースですよ。

投稿: Cal | 2004.06.12 16:56

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