ゲーム屋のお仕事
島国大和著、『ゲーム屋のお仕事 -- それでもゲーム業界を目指しますか?』、毎日コミュニケーションズ、2004年を読む。
この本は、ゲーム開発の人が書いた、泥舟気分な仕事の実態紹介だ。 ゲーム会社に入社して、ゲームの仕事にはじめて取り組み、次には最初から開発に関わり、最後にゲームが完成するという順番で、泥舟に乗ってドンブラコなツアーが体験できる。
ほとんどの人は、一人で仕事をしているわけではなく、複数人の運命共同体の一員として、仕事に取り組んでいることだろう。 場合によってはギリギリのところで維持されているような運命共同体な組織のはずなのに、コミュニケーションのギャップ、ムダな仕事、バカでジャマなヤツには、必ずと言っていいほどたくさん遭遇するだろう。 もしも、そうでなければ、運命に感謝してもいい。
さらに、ソフトの開発の場合、作っているものの性質上、バグや仕様変更といった、独特でいろいろと困難な問題が発生する。 そもそも、他人の書いたプログラムは読みにくいことがあるので、そういうのを直す羽目に陥ったら最悪だ。 おまけにゲームの場合は、実際に完成したけど、さっぱりおもしろくなかったという可能性だってある。 うまくいかないときのゲーム開発の悲惨さは、想像してあまりがある。 本書には、そんなうまくいかない話がいっぱいだ。
ついで言えば、この本に載っている多くの事例は、不幸にして他の仕事の場合でも結構発生することが・・・。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント