Dr.フロイトのカルテ
檜原まり子著、『Dr.(ドクトル)フロイトのカルテ』、講談社X文庫ホワイトハート、2004年を読む。
フロイトを主人公にした、ボーイズ・ラブ風味の小説を読んでみたくないか? もしも、そうだったら、この『Dr.フロイトのカルテ』はおすすめだ。
あとがきには、「今までのボーイズラブとはまったく異なったジャンル」と書いてある。 でも、キャラクターの造形といい、展開といい、それ以外のナニモノでもなかったりする。
若く美しいフロイト先生。 患者が聞いたら卒倒しそうになるような、性欲に関する理論や単語を平然と口にしながらも、まったくの奥手で未経験。 しかも、研究熱心で、謎を見抜く眼を持ちながらも、天然。 そして、身の回りのことは何もできないというキャラクター。
その助手のフェリックスくんは、お料理が上手な上に、家事もこなす心強いキャラクター。 そして、ひそかにフロイト先生を「かわいく」て「守ってあげたい」とまで思っている。 ときどき、フロイト先生に弱いお酒を飲ませて「いじめて」しまうことまであるのだ。
そんな二人が出会うのは、ショタやサバイバーな風味の事件(いや、それ以外に推理ものっぽいのも1件あるけど)。
是非、フロイトその人に感想を聞いてみたくなるような作品だ。
なお、催眠、麻酔、消毒、○中毒などの話も出てくる。
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