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2004.08.28

アニメがお仕事! 1

石田敦子著、『アニメがお仕事! (1)』、ヤングキングコミックス、2004年を読む。

これは、アニメーターであり、マンガ家でもある石田敦子さんによる、アニメーターを主人公にしたコミック。 主人公は、双子の姉弟の姉の福山イチ乃で、現在、かけだしの動画担当。 1巻では、アニメーターの薄給、絵を描く仕事の悩み、人からは理解されにくい夢を実現すること、変な人、セルドロといった話題が取り上げられる。 この中では、特に、セルドロの被害のうち、お金にはとても換算できないような部分が描かれていて、考えさせられた。

アニメが好きな人に取って、アニメの仕事をすることは、大きな夢の一つになることもある。 でも、それは必ずしもフツーの人たちから理解されるわけではない。 子どもの頃はアニメが好きでも、大人になるとバカにしてみたりもする。 希望に燃えてアニメーターになっても、そこには、人間の不完全さや愚かさや醜さから生まれた、とてもくだらない問題がいっぱい転がっていて、「アニメが好きだから、この仕事をやっているんだ」という気持ちをくじく。

そんな生々しさが、この本からは伝わってくる。

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» アニメがお仕事! 3 [でじたる異言ノォト]
石田敦子著、『アニメがお仕事! 3』、少年画報社 YKコミックス、2005年を読む。 これは、以前、1巻を紹介した、新人アニメーターを描いた作品。 せっかくアニメーターになったものの、自分の画力に自... [続きを読む]

受信: 2005.08.28 18:14

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