« ケルベロス第五の首 | トップページ | ハッシュ関数の衝突 »

2004.08.17

有害プログラム

内田勝也、高橋正和著、『有害プログラム -- その分類・メカニズム・対策』、共立出版、2004年を買う。

本書は、広義のコンピュータ・ウィルスに関する学術書だ。 タイトルの「有害プログラム」とは、わかりやすく言ってしまえば広義のコンピュータ・ウィルスのことを指す。 たとえば、オライリーのWindowsユーザ向けのコンピュータ・ウィルスの本のタイトルも"Malicious Mobile Code(有害移動コード)"だったりする。

多くのコンピュータ・ウィルスの本というのは、最新のウィルス情報の紹介とか、ウィルス対策ソフトの使い方とかのどちらかというと初心者ユーザ向けの内容だったり、アンダーグラウンドのウィルスのつくり方の書かれたものだったりする。 ウィルスの性質や歴史、検知する方法などがきちんと書いてある本は多くない。 特に、ウィルスの歴史というのは、ネットでサーチしても、アンダーグラウンドのものが多くマッチしたり、アンダーグラウンドに限らなくてもソースが不明な上に相矛盾した記述がかなりあり、都市伝説レベルのものが多いので注意が必要だ。

本書は、そういう状況の中でも、学術書として書かれ、読めばすぐにウィルス対策が誰でもできるというわけではないけれど、そもそも広義のウィルスとは何なのかとか、どういう性質を持っているのかとか、そういうことが基礎から書かれている。 この種の情報の常として、本書にしても時代の変化による風化からは逃れられるわけではない。 でも、基本をおさえておくのは大切なことで、そういう目的には向いている本の一冊かも。 個人的には、システム管理者向きには、三輪信雄他、『ウイルスの原理と対策』、ソフトバンク、2002年あたりとセットで読みたい感じ。

|

« ケルベロス第五の首 | トップページ | ハッシュ関数の衝突 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/11321/1216020

この記事へのトラックバック一覧です: 有害プログラム:

« ケルベロス第五の首 | トップページ | ハッシュ関数の衝突 »