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2004.08.07

電子メディアのある「日常」

酒井朗、伊藤茂樹、千葉勝吾編、『電子メディアのある「日常」 -- ケータイ・ネット・ゲームと生徒指導』、学事出版、2004年を読む。

本書は、小学生から大学生までの若者の電子メディアとの関わりに関する複数の著者による研究を紹介した本だ。 この場合の「電子メディア」とは、ケータイ、ゲーム、インターネットの掲示板や日記など。 副題に「生徒指導」と書かれているように、主に学校の先生の側から、生徒の実態にもとづいて、どう指導していったらよいのかを検討した内容となっている。 とは言え、若い人たちの電子メディアとのふれあいの様子を知りたいという人にとっても意味のある本だったと思う。

単純な「電子メディア=悪」論ではなく、それが存在していることが前提で、どうやったらうまくつき合えるかという視点で書かれたものや、従来の言説が単純すぎて実態とはそぐわず、むしろ電子メディアに肯定的な側面を見い出すような内容の記事が多い。 それでも、ケータイの利用料金の高さだけはさすがに肯定的には扱われていない。 利用料を稼ぎ出すためにバイトにせいを出す高校生の姿は、一種、搾取されているようにも見える。

ところで、本書には、コラムとして1ページの短い記事がいくつか載っているが、その中の一つに「出会い系サイトさくらバイト体験記」というのがある。 これは、一般事務という名目で募集されたが、実は出会い系サイトで、サクラになって、なるべく客を長期間サイトにひきつけるようなメールを書くというバイトを体験した女子大生の話だ。 このサクラのバイトは、女性として、やっていくには精神的にきつい部分がかなりあり、このお話の女子大生の場合には1ヶ月でやめている。 ところが、長期間、うまく続けている人たちがいて、それが実は30過ぎの男性たちだというのが・・・。 男性同士でそんなメールをやり取りする・・・。 うーん、あまりに皮肉な構造なのでは。

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