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2004.09.07

ヒーラー、超能力者の資質

世の中には、どうしてそのようなものに、そんな効果があるなんて、思いつくのだろうということを主張する人がいる。

たとえば、フツーの人は、ツボをたたくとトラウマが治るとか、眼を左右に高速に動かしたらトラウマが治るなんてことを、そもそも思いつかないだろう。 ツボをたたくことや、眼を左右に高速に動かすことは、あまりにトラウマの治療と距離が離れているからだ。 仮に、偶然、ツボをたたいていて、トラウマが軽減されても、その2つの間に因果関係があるとは、フツーは考えないし、原因は何か他のところに求めるだろう。

逆に言えば、そういうことを主張する人には、どうしてもそういうことを思いついて、主張せずにはいられなかった何かがあったのかもしれない。 それは衝撃的な体験だったのかもしれないし、その人の資質なのかもしれないし、それとも何か別な要因かもしれない。 非常に、興味深いことだと思う。

また、事実はどうあれ、発見のエピソードは後日再構成され、「ある日、ふと、ある患者さんに試したら、劇的に効いた! そして、その後いろいろな人に試したところ、これまた効果があって、今ではどんどんひろまっています!」みたいな感じで語られる。 さらに場合によっては、認可されていない大学の学位しか持っていなかったりしても、発見者は博士と呼ばれたりすることもある。 そして、効果や、理論的根拠や、資格を販売するといった商売の方法などが、しばしば議論の対象となりながらもひろまることもある。

なんとも、人間の不思議さを思わずにはいられない。

何かが起こったとき、気にもしなかったり単に偶然だと思うのが普通の人、どうしてもそこに奇跡を見いだしたり、世の中すべてのことに意味があると思ったりせずにはいられないのが能力者なのかもなあと思った。

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