世界が終わる場所へ君をつれていく
葛西伸哉著、『世界が終わる場所へ君をつれていく』、メディアファクトリー MF文庫J、2004年を読む。
本書は、青森を舞台にした、少年と少女の出会いの物語。 ある日突然、銀色の巨大な樹のような物体が降って来る。 この物体は周囲の建造物などを吸収しながら巨大化していく。 この〈銀の樹〉をどうしても見に行きたくなった中学3年生の僕は、少し離れた街に墜ちたそれを、避難命令の出ている中、自転車を漕いで見に行くことにする。 ところが、途中で、あの〈銀の樹〉はわたしを殺すために降ってきたと称する高校1年生のきれいな女の子と出会い、同行することになるというお話。
この小説では、少年が、変なヤツと思いつつも偶然出会った少女を救いたいという気持ちと、どうしても〈銀の樹〉を見に行きたくなってしまったという気持ちの2つと、行き当たりばったりに発生する事件がからんで、話が進んでいく。 少年も少女も、巡り合わせによって、こんな道中にはなってしまったものの、基本的には普通の人たち。 普通の人たちが、不思議な事件で出会って、そこから何かが始まるというのが、このお話だ。
なお、小説の中身とは関係ないが、たぶん、青森の少年少女は、この小説のような口調では話さないだろうとは思う。
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