推定少女
桜庭一樹著、『推定少女』、ファミ通文庫、2004年を読む。
これは、大人になる前の少女の戦いを描いたSFファンタジー小説。 宇宙船が墜落したという噂が駆け巡った日、トラブルにより義父を傷害し、逃亡した少女・カナは、もう一人の不思議な少女と出会う。 記憶を失ったと自称する、巨大な銃を握りしめた少女と、カナは、関東の端っこから、東京へと逃亡する。 そして、秋葉原で出会ったガンマニアの少年・千晴との生活がはじまるが、だんだんそれぞれの事情が明らかになるとともに、危機が迫る・・・、というもの。
中学生の頃、世の中はどう見えていただろう。 親のすること、先生のすること、街で見かけるカップルの様子、テレビに出ている「子どもの代弁者」、男子のこと、女子のこと、自分のこと。 わかっているようで、わからない。 考えてみても、ぐるぐるぐる。 ふざけて子どもっぽいことをして、失敗して、恥ずかしい後悔。
そんな感覚が、本書からは甦ってくる。 そして、向こう側とこちら側をいったり来たりする話でもあった。
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