憑依都市 The Haunted
ROMAN ALBUM 「SF Japan vol.10 2004年冬季号」、徳間書店、2004年を買う。
今回の「SF Japan」では、《憑依都市 The Haunted》というシェアード・ワールドの企画が特集されている。 シェアード・ワールドというのは、公的に複数の作家の間で設定を共有する作品群だ。 そして、この《憑依都市 The Haunted》シェアード・ワールドのコアメンバーは、山田正紀、牧野修、津原泰水、森奈津子、瀬名秀明、吉川良太郎といった実力のある作家ばかり。 設定も、いきなり最初から、ややこしすぎるくらい細かいものが発表されている。
基本となる設定は、ある日、日本に何かが落下してきて、その結果、「勤勉で向上心のある何か」という憑き物が落ちてしまう。 それを補うために、テクノロジーにより再び憑依を行ったが、それがうまくいかなかった人々がいて、彼らには怪物への変身をもたらすいろいろな憑依人格が憑いてしまうというもの。
そして、今回の「SF Japan」には、神秘主義や科学知識、さまざまなサブカルチャーをミックスさせた、あやしい作品が掲載されている。 作品のテイストは好みなのだが、ここまでややこしい設定のシェアード・ワールドが、どのくらいうまくいくか興味深い。 今後、いくつも作品の出版が予定されているようなので、注目したい。
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