斬魔大聖デモンベイン 無垢なる刃
先日紹介した、『クトゥルフ神話ガイドブック』の日本編で紹介されていたゲームに『デモンベイン』がある。 そのノヴェライズの第1巻である、鋼屋ジン原作、涼風涼著、『斬魔大聖デモンベイン -- 無垢なる刃』、角川スニーカー文庫、2003年を読む。
『デモンベイン』は、PC版が最初にあり、後にPlayStation2版が作られたが、はっきり言ってPC版は18禁のゲームだ。 このゲームでは、クトゥルフ関係の魔道書(『ネクロノミコン』『ナコト写本』『無名祭祀書』など)が美少女として出て来る。 そして、その美少女である魔道書と、魔術師は契約を結ぶ。 更に、偉大な魔道書と魔術師の組み合わせは、鬼械神(デウス・マキナ)という、巨大魔術ロボットを呼び出して使うことができる。 このゲームでは、魔道書は、いわば、永野護のコミック、FSS(ファイブ・スター・ストーリーズ)に出て来る生体コンピュータ・ファティマのような存在だ。 そして、ゲームは、巨大ロボットものになっている。 もちろん、ヒロインが何人かいて、彼女たちをどう口説いて、エッチをするかという美少女ゲームでもあるが。
この設定を、前述の『クトゥルフ神話ガイドブック』で読んで、驚き、早速ノヴェライズを購入してみた次第。
設定としては、アーカム・シティで、クトゥルフを甦らせて世界を支配しようとする魔術結社アンチクロスと、その野望を砕くため科学と魔術を融合したはじめての鬼機神デモンベインを擁する覇道財閥が戦うというもの。 しかし、そのデモンベインを起動するためには、力のある魔道書が必要。 昔、魔術をかじったことがある私立探偵大十字九郎が、その調査を依頼され、結果として『ネクロノミコン』のオリジナル『アル・アジフ』と出会い、契約し、デモンベインのパイロットになるというもの。
第1巻では、これらのイントロが語られ、デモンベインのパイロットとして大十字九郎が認知されていく過程が描かれる王道パターン。 そして、ラストの引きは、敵の首領マスターテリオンに軽くひねられ、すべての希望が潰えたか!? というもの。
ストーリーの展開がよくて、かなり気に入った。
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