斬魔大聖デモンベイン 機神胎動
鋼屋ジン原作、古橋秀之著、『斬魔大聖デモンベイン 機神胎動』、角川スニーカー文庫、2004年を読む。 本書は、先々々日から紹介していたゲーム『デモンベイン』の古橋秀之による外伝小説
本書は、デモンベインの前日談。 デモンベインは、覇道財閥を築いた覇道鋼造が、災悪の日の到来を予想して、用意した鬼械神という設定だった。 その覇道鋼造が、デモンベインを用意していく過程で、ある魔術アイテムを巡って、魔術結社と戦いになるのが、本書のメイン・ストーリーとなる。
覇道鋼造は、先見性に富んだ、まさにアメリカの鋼鉄王。 彼は、的確な投機で得た資金を活用し、蒸気機関、鉄道、飛行船、潜水艦、解析機関、更には魔道の品々にまで手を広げていく。 すべては、その日の来ることを確信し、魔術師の魂を削ってしまう従来の鬼械神でない、科学と魔術の融合した新しい鬼械神デモンベインを作ろうとするため。
個人的には、クトゥルフ神話の作家の一人オーガスト・ダーレスと、バイロンの娘であり、チャールズ・バベッジの解析機関への関わりにより、世界最初のプログラマとも呼ばれるオーガスト・エイダ・ラブレイスの名を併せ持つ、オーガスト・エイダ・ダーレスという破天荒な女性の活躍が楽しく読めた。
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