幻影博覧会 1
冬目景著、『幻影博覧会 (1)』、幻冬舎 バーズコミックス、2005年を読む。
本書は、冬目景の最新作。 大正時代が舞台の探偵と助手の物語。 探偵は、資産家の次男だが、いろいろあって、母方の姓を名乗っている。 助手は、大学時代の恩師に紹介された孤独で大人顔負けに聡明な少女。 少女の両親は、彼女を置いて、遠くに行ってしまっている。 そうした二人のところに、奇妙な事件が持ち込まれるというストーリー。
本書の場合、ほとんど少女が、どんどん事件の謎を解いてしまうため、ややこしい事件でも、袋小路に迷いこまずに話がするすると進んでしまう。 なので、普通の推理物とは随分印象が異なり、少女や探偵の過去や秘密の方がミステリアスに感じられるという不思議な感じ。 また、他の冬目景作品と同様に、事件を通じて描かれている人間模様が味わい深い。
次巻にも期待。
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