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2005.01.13

ミナミノミナミノ

秋山瑞人著、『ミナミノミナミノ』、電撃文庫、2005年を読む。

本書は、『イリヤの空、UFOの夏』シリーズが今度アニメ化される秋山瑞人の最新刊。

秋山瑞人の作風には、クセがある。 それは、人物(主に主人公)の思考を描く場面や、形容において顕著で、「普通、そういう表現しないよね」と思わせる、濃くて変な描写が数多く出て来る。

要領の悪い父親の仕事の関係で、転校を8回も重ねた中三の少年、藤田正時。 彼のやたらにすれっからしになった対人関係スキルの描写は、まさにそんな感じ。 そんな正時が、伯母のリカ姉(人格破綻者)に誑かされて、辺鄙な南の島で夏休みを過ごすことになったのが、今回のお話。 そして、変な少女・春留との出会いを描いている。

登場人物の特徴は、前作『イリヤの空、UFOの夏』のラインを継承している。 たとえば、春留は、友だちがいない少女で、島の因習というか、秘密というか、使命のために、心が頑なになっていて、これは前作のヒロインに通じる。 他の幾人かの登場人物も、ある種の類似性を見つけることができる。

なお、まるでシリーズものに見えないタイトルなのだが、実際には次巻に続くになっている。 電撃文庫は、シリーズものにはそうとわかるようなタイトルかサブタイトルをつけて欲しいところ。

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