WāqWāq 1
藤崎竜著、『WāqWāq -ワークワーク- (1)』、集英社 ジャンプコミックス、2005年を読む。
本書は、『封神演義』の藤崎竜の最新作。 異世界ワークワークに、神としてさらわれた少女を巡る物語。
異世界ワークワークは、機械と黒い血の流れる人が住んでいる。 人よりも機械の方が強く、人は襲われるのを恐れている。 ただし、この機械に対抗できる力を持った防人という連中が7名いる。 防人は、護神像というものと合体して、機械と戦う。 そして、この世界は、昔、赤い血の流れる神が創ったが今は不在であり、いつか再臨するという伝説がある。 それで、異世界に拉致された少女は、神の血を祭壇にささげて、願いを叶えようとする陰謀に巻き込まれるというお話。
藤崎竜の独特の絵とセンスが、この作品では、いい感じに出ている。 表紙の絵を見て、気に入ったら、おすすめかも。
ストーリーの方も、一筋縄ではいかなそうでおもしろい。 たとえば、赤い血の人間に機械は引き寄せられるが、黒い血の人間は憎悪を喚起されるとか、なぜか防人が合体する護神像はどう見ても機械そのものだとか、いろいろありそう。 更に、護神像には、Amsha Spentaという文字書かれているが、これはゾロアスター教の7人(あるいは6人)の精霊アムシャ・スプンタ(慈悲深い神々)を表していたりするし、この巻で出てきた護神像の名前もアムシャ・スプンタのものだ。 さらわれた少女の名前も松田だったりして、これまたゾロアスター教の神アフラ・マズダー(Ahura Mazdah)を連想させる。
次巻に期待。
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