NIGHT HEAD I〜IV
立野真琴著、飯田譲治原作、『NIGHT HEAD I〜IV』、ホーム社漫画文庫、2004年を読む。
これは、1992〜1993年までに放映されたTVドラマ「NIGHT HEAD」のコミックス。 とは言え、1996年から2000年くらいまでの間に描き続けられた作品。
「NIGHT HEAD」は、TVドラマ、映画、小説、コミックスと、メディアミックス展開していたが、どれも見たり、読んだりしたことはなく、触れたのは今回がはじめてだった。
お話は、超能力を持った兄弟が、その力ゆえに、15年間、森の奥にある研究所に閉じ込められ(守られ)、そこから解放される。 そして、失われた15年間を取り戻そうとしながら、超能力に関する事件、組織などに関わり、超能力とは何なのかという問題に直面するというもの。
超能力を持ったゆえの苦しみを描いた作品はたくさんある。 本書でも、力に酔いしれるもの、予言の構造、自分の内面を含めた人間の醜さ、何かが見えてしまったことで現世を越えてしまったもの、そして人類の未来のヴィジョンなどを通じて、ていねいに描かれている。 また、本書の場合、ある意味、ボーイズ・ラブっぽい雰囲気で書かれているところも特徴。 趣は異なれど、脆さを抱えた二人の兄弟という設定は、モロにそんな感じ。
ていねいによく描かれた作品だとは思うんだけど、いまいち、のって読めなかった。 これは、リアル・タイムに読んでいる感覚がなかったせいなのだろうか。
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