トリポッド 3 潜入
ジョン・クリストファー著、中原尚哉訳、『トリポッド 3 潜入』、ハヤカワ文庫SF、2005年を読む。
本書は、以前取り上げた『トリポッド 1 襲撃』、『トリポッド 2 脱出』の続編。 《三本足》シリーズのときには、『銀河系の征服者』というタイトルだった。
巨大な鋼鉄の三本足のトリポッドによる、地球侵略を描いたこの作品では、2〜4巻が一連の話(1巻は後に書かれた前日譚)になっていて、この3巻目では、侵略者の正体が明らかになる。 前巻の主人公だった少年フリッツは、キャップをかぶせられて思考を支配されている大人を装って、トリポッドの本拠地に秘密を探るために潜入するというのが、今回のお話だ。
以前、子どもの頃に、旧訳で読んだ時は、この巻の陰鬱な描写で随分参った記憶がある。 所詮は支配された人類など、支配者にとってはペットや家畜程度の扱いで、これはなかなか読んでいて嫌な気分になったのだ。 今となっては、十分普通に読める内容で、返って、自分の心の変容というものを考えてしまった。
次巻はいよいよ最終巻。 実は、子どものときには、この巻で読むのをやめてしまったので、結末は知らない。 楽しみ。
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