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2005.03.12

夜の物理学

竹内薫著、『夜の物理学』、インデックス・コミュニケーションズ、2005年を読む。

本書は、帯に「やさしい宇宙物理学入門エッセイ」と書かれているが、簡単に言えば、ちょっと変わった宇宙論関係の学説を紹介したエッセイ。 現在、主流となっている宇宙論の話だけでなく、早坂秀雄の右回りのコマが軽くなった実験のように、再現性がないなど、基本的には否定された話も取り上げられているが、そのようなものに関しては、きちんと区別がつくように書かれている。

取り上げられているのは、現在の宇宙論、相対性理論、多世界解釈、インフレーション理論、宇宙定数、ビレンキンの量子宇宙論、ホーキングの虚数宇宙、エリスの宇宙動物園、ホイルの定常宇宙論、ディラックの巨大数仮説、EPRのパラドックス、ディラックのモノポール、第5の力、カシミア効果によるフリーエネルギー、超ひも理論、ホーキングの人間原理、超ひも宇宙航法、右回りのコマ、ソーンのタイムマシン、メーザーなどと、実に盛りだくさん。 それぞれは短く紹介されている。

また、人物の紹介もあり、江崎玲於奈、利根川進、小柴昌俊、養老孟司、佐藤勝彦、有馬朗人、村上和雄に関する個人的な思い出。 ベーテ、アインシュタイン、ホーキング、ファインマンの恋愛の話。 ランダウ、ボーム、ジョセフソン、ホーガン、ファイヤアーベントに関するエピソードなども書かれている。

難点は、物理の理論を、簡単に説明するという、実にチャレンジングな問題に取り組むのだが、結局、うまく説明できなかったりすることがあることか。

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