蒲公英草紙 常野物語
恩田陸著、『蒲公英(たんぽぽ)草紙 -- 常野(とこの)物語』、集英社、2005年を読む。
本書は、『光の帝国』と同じ《常野物語》シリーズに属する長編。 明治後半、宮城県の南部の山村を舞台に、超能力を持った『常野』と呼ばれる一族と出会った少女の物語。
本書では、常野の中でも「しまう」という人の記憶を記録する能力を通じて、絵を描くこととの共通性や、生きるということを描き出す。 ストーリーは、シンプルで典型的な枠組みに属していると思うが、美は細部に宿っていて、読んでいて切なくなってくる。
いいお話だった。
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