姑獲鳥の夏
映画「姑獲鳥の夏」を観る。
京極夏彦の長編小説の中では、『姑獲鳥の夏』は、長い方ではないが、それでも2時間程度にまとめるのは難しいと思う。 本作は、それを実現してしまった。 監督は実相寺昭雄で、目が眩むような映像表現が次々と繰り出され、不思議な映画になっている。
観た感想としては、原作がすっきりとまとめられていて、その分、原作の憑き物が落ちてしまったような感じ。 美化された記憶では、もっとなんか凄い事件だったような気がするんだけど、あれれという。 あと、原作の方ではどうだったか記憶が曖昧なのだが、京極堂の謎解きは不自然なくらい演繹しまくっていて、どうしてそういうことを思いつく?という感じ。
キャストの方は、最初意外な感じもあったけれど、慣れてくると納得した。 猿っぽい顔をした主人公の関口巽の情けなさというのが、よく出ていたような。 もっとも、わたしは、原作をキャラクター小説として読んでいないので、拘りのある人は、また異なった感想を持たれるかもしれない。
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