下妻物語・完
嶽本野ばら著、『下妻物語・完 -- ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件』、小学館、2005年を読む。
本書は、映画にもなった『下妻物語』の続編。 登場人物は、ロリータなスタイルに命をかける少女・桃子、そしてひょんな出会いをしたレディースのイチゴ。 見た目や考え方は全然似ていないが、共に自分を主張し続けている2人のデコボコ・コンビの出会いと友情を前作ではコミカルに描いていた。 本作では、前作を引き継ぎ、この2人が殺人事件に巻き込まれ、ドタバタを繰り返しながら、成長していく過程を描いている。
一見、殺人事件の謎解きに幻惑されそうになるけれど(本書が本来そういう小説でないのは明らかだが)、結局、最大の謎は、自分でもよくわからない自分の気持ちだったのかもしれない。
桃子、一人では、決して見つけることができなかった「何か」を、全く自分と違うイチゴとの出会いを通して見つけていく。 そんな全開の青春小説だった。
あと、BABY, THE STARS SHINE BRIGHTの社長が、実はガンオタだったという設定は、個人的にはかなりうけた。
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