一休伝 中・下巻
水上勉原案、佐々木守脚色、小島剛夕画、『一休伝 中・下巻』、ホーム社漫画文庫、2005年を読む。
本書は、以前取り上げた『一休伝 上巻』の続編。 上巻の終わりでは師の謙翁が亡くなってしまう。 中巻では、華叟のところにつとめ、世間と交わりながら修行につとめ、「洞山三頓」の公案を解くまでを。 下巻では、印可状を渡されるところから、子をなしたもよ、宗沅との出会い、母と華叟の死を経て、遍歴をかさね、老年にいたり、森女との生活、そして死を描く。
全部読んでみて、個人的には、坂口尚の『あっかんべェ一休』の方が好みだと思った。 これは、本書の場合、特に後半になると、『カムイ伝』をどことなく思いださせる描写が多いこととも関係する。 とは言うものの、この2つは基本的に非常に似ている作品で、甲乙つけがたい。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
初めまして
印可状でTBさせていただきました。
投稿: 湖南 | 2005.11.08 05:51