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2005.09.03

ブログ 世界を変える個人メディア

ダン・ギルモア著、平和博訳、『ブログ -- 世界を変える個人メディア』、朝日新聞社、2005年を読む。

これは、ウェブログを活用しているジャーナリストのダン・ギルモアによる、ウェブログの可能性と未来を論じた本。 基本的に、アメリカの話が中心なので、日本のウェブログを読んでいる人にとっては、例として挙げられている話が、返ってわかりにくかったりする。 しかし、逆に言えば、知らなかった話が多いわけで、アメリカにおける政治とウェブログの関係や、企業とウェブログの関係などに関するトピックスを知ることができる。 そして、取り上げられている話題は新しく、現在進行形のネットの形が描かれている。

論調は、基本的にネットや草の根や技術の自由と価値を重んじ、ジャーナリストとして今後のネットで何ができるのかをポジティブに考えていくという感じだった。 わたしは、多少、楽観的というか、夢見がちな印象を受けたが、これからのネットがどうなっていくのかは、本当にわからないし、ひょっとすると著者の理想が世界を変えるかもしれない。

本書とは、ちょっと関係ないけれど、最近、ウェブログについて思っていることを書こう。

ウェブログが普及したことで、ネット上のコンテンツの量は、これまでになく増加したと思う。 もちろん、大半のウェブログは、「更新が簡単」「儲かる」などの言葉に魅力を感じてはじめてみたものの、現実には書くことがあんまりなかったり、予想以上にめんどうだったりして、開店休業状態かもしれない。 しかし、それでも、書く人の裾野が広がったことで、サーチエンジンが容易にカバーしきれないくらい、毎日、たくさんのWebページ、大半はたわいもないことだろうけど、とにかく書かれて、ネットに堆積していっている。

それらが、ジャーナリズムになったり、協調作業としてすごいものになっているかというと、たぶん、かなりの割合は、そうではないだろうと思う。 しかし、その、大半はたわいもないことであっても、これまではほとんどネットに書かれることがなかったようなことが、書かれるようになったものもある。

そう、たとえば、むかし、サーチエンジンで調べても、ほとんど情報がなかった事柄があるとしよう。 それを、ウェブログ用のサーチエンジンで、今、改めてサーチしてみよう。 中には、信じられないくらいマッチするものが出てくる。

たとえば、あまり知られていなかった団体、イベントなどの情報がおもしろい。 というのも、人は、ウェブログがあっても、みんなそんなに書くことがあるわけがない。 だから、どうしても身辺雑記になりがちだ。 すると、買ったもの、食べたものの記事の他には、どこどこの団体の、これこれのイベントに参加しましたとかいうコンテンツが必然的に増えてくる。

もちろん出てこない情報もあるだろう。 それでも、今までにはなかったような参加体験の情報が、ネット上には今この瞬間も蓄積され続けている。

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コメント

ちはやさん、おこんばんわ。
ブログは、誰でも簡単にメディアが持てるところが凄いですよね。
しかも間に編集が入らんくて素直な意見が聞けるから、
書き方工夫すれば読む人に確実に伝わる。
アートみたいです。

投稿: ごん | 2005.09.04 03:30

ごんさん、こんにちは。

編集というかなんというか、この本には「WWWには、事実上、スペースはいくらでもある」という話が書いてあって、そーだなーと思いました。

普通、印刷物だと原稿書くとき「○○文字でお願い」と言われたり、新聞だとインタビューで答えたことを切りはりされておよそ言ったのとは異なった文脈で掲載されたりすることがあって、これは限られたスペースにどれだけ効果的なものをつっこめるかという編集意図とも関係していると思います。

ブログに限らず、WWWのおかけで、字数制限を気にしなくてよくなった。そして、書きたいように書けるようになったのは、これまでと大きく違うと思います。

投稿: ちはや | 2005.09.04 07:45

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