ディエンビエンフー
西島大介著、『ディエンビエンフー』、角川書店 ニュータイプ100%コミックス、2005年を読む。
本書は、ベトナム戦争を舞台にした作品。 日系アメリカ人のヒカル・ミナミは、報道班として、ベトナム戦争に従軍している。 ある日、信じられないくらい凶悪な殺傷能力を持った少女1人に、部隊は全滅させられるが、ミナミだけは救われる。 以降、この謎の少女との因縁が続いていく。
この漫画は、「Comic新現実」に連載されたもので、単行本には書き下ろしで最終話が加わっている。 しかし、話が完結しているようにも見えないところが、微妙なところ。
ミナミは、別に写真を取るのがうまいわけでもなく、戦場にいても何かできるわけでもない。 たぶん、謎の少女に恋をして、戦場にいつづけるだけ。 特に戦況に何かを寄与しているわけでもない。 一方、謎の少女は、どうやらミナミに好意を持っていること以外、何を考えているのか全然わからない。 彼女は、とにかく殺戮機械として、アメリカ軍を狩り続ける。
西島大介の独特のかわいくて、動きのある絵で描かれた、Love&Peaceではなく、Love&Genocideな作品になっている。
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