図解 近代魔術
羽仁礼著、『図解 近代魔術』、新紀元社、2005年を買う。
本書は、F-Filesというシリーズの第一弾。 このシリーズでは、ファンタジー系を中心に図解もので展開する予定らしい。 ちなみに、今後のラインナップはクトゥルフ神話、ハンドウェポン、錬金術、メイド、吸血鬼…。 一体、メイドをどう図解してくれるのか、楽しみです。
ところで、本書は『超常現象大事典』という大著の著者でもある、羽仁礼氏による近代魔術というかオカルティズムの本。 なお、魔術というと西洋のもののようなイメージがあるが、むしろ近代西洋のオカルティズムには東洋の叡智への憧れみたいなものもあり、本書にも東洋魔術が紹介されていたりする。 また、多くはスタンダードな内容なのだが、中には『ダ・ヴィンチ・コード』で有名になったシオン修道会みたいな項目とかもある。
本書は比較的安価で、一通りの内容が書かれているところはいいかも。 ただ、近代魔術を図解したことでわかりやすくなったかどうかはよくわからない。 あと、ちょっと気になったのは、図解されている内容と文章の内容が必ずしも一致していないところがあるところか。
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コメント
魔術はおもろそうですね〜。僕も催眠とか心理とかは好きで、そういうんは占いとかにも使われてますけど、人の心理って謎だらけです。おもろい本があったら教えて下さいね。
投稿: ごん | 2005.10.14 02:13
ごんさん、こんにちは。
魔術って、(不信心な人にとっては)イメージ・トレーニングみたいなものだったりします。果たして、効果のほどは妄想か、はたまた現実なのでしょうか…。
最近、W・E・バトラーの『魔法入門』を読み返しているのですのが、なんとこの中では、魔術の修行が精神病をもたらすという嫌疑に対して、一生懸命弁解しているんです。…って、それが返って、疑惑を深めてしまうのですが。
投稿: ちはや | 2005.10.15 01:04
拙著をとりあげていただいて多謝。
出版社からの要望はとにかくわかりやすく、ということでした。
くせのあるテーマですが、さらりと読めると思います。いわば入門書ですね。
投稿: 羽仁 礼 | 2005.11.15 19:49
羽仁さん、はじめまして。『超常現象大事典』は好きな本の一つです。
こちらこそコメントいただき感謝いたします。
わたしの書いたものは短くて舌足らずな紹介になっているので、まじめにちょっと補足します。
個人的には、図解の部分は、魔術とかの本をはじめて読んだ人にとってわかりやすいというよりは、いろいろな本などに書かれていることのエッセンスが本当に見事に簡潔に書かれていて、どちらかというとこういうものをある程度以上読んだことがある人にとってこそ有益なものだと思いました。
あと、たとえばタロットの項目は、文章の方はどちらかというとオカルト・プロパーな伝説を紹介し、一方で図解の部分はたとえば『タロット大全』などの史実的な記述をしているという、非常に対照的な解説になっていて、目を惹きました。
個人的には、よりパワーアップした『超常現象大事典』の登場を待望し、応援させていただきます。
投稿: ちはや | 2005.11.16 00:38