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2005.12.31

聖地にて

聖地へ向かって

今回の聖地は、おだやかな天気だった。 会場へは11時半くらいについたが、すんなり入ることができた。

オカルトのサブカル本「Spファイル」とか、灰羽連盟の分析本「灰羽連盟を見る」とか、ハドロンの閉じ込めの様子を格子QCDで解いた結果を紹介した「ソりゅウシ -- 物理学最前線の斜め上と半歩先」とか、「ヴェネチア・ビエンナーレ おたく: 人格=世界=都市展 制作手記+図画集」とか、グロービートジャパン(らあめん花月)・日本平和神軍事件の充実した資料集とかを入手する。

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2005.12.30

ルドルフ・シュタイナー黒板絵手帳

ワタリウム美術館のミュージアムショップON SUNDAYSで、ルドルフ・シュタイナーの黒板絵の手帳を買う。

シュタイナーの黒板絵とは、シュタイナーの講義のときの説明図で、今ならさながらPowerPointのファイルみたいなもの。 黒い紙に描かれたものが遺されている。

2006年の手帳のデザインは、「大地のリズム」とかいうもので、展覧会のときの解説にも載っているが、生命が成長する様子が神秘的な思想を背景に描かれたもの。 アヤシすぎます。

ちなみに、中は普通の2006年の予定帳。 もっとデンパな中身の方がいいような。

なお、黒板絵については次のような本がある。 ワタリウム美術館監修、高橋巌訳、『ルドルフ・シュタイナー 遺された黒板絵』、筑摩書房、1996年

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2005.12.29

雲のむこう、約束の場所

新海誠原作、加納新太著、『雲のむこう、約束の場所』、エンターブレイン、2006年を読む。

本書は、新海誠が監督をつとめたアニメ映画「雲のむこう、約束の場所」のノヴェライズ。 原作にディテールが付加されて、だいぶ長めの作品になっている。 なお、本文は濃い青いインクで印刷されている。

「雲のむこう、約束の場所」というと、思い出されるのは、新海誠が好んでいるという村上春樹、そして冒頭でサユリが「永訣の朝」を朗読する宮澤賢治だ。 本書は、村上春樹っぽさはないが、宮澤賢治は要所で引用されていて、いい感じをかもしだしている。

なお、本書では、国語の教員が宮澤賢治ファンで、趣味に走った授業を展開しているという設定になっている。 そういえば、高校のときの国語の教科書には「永訣の朝」が載っていた。 しかし、考えてみれば「雲のむこう、約束の場所」では中学生がこれを朗読しているわけで、そういう意味では、背伸びした授業だったということかもしれない。

それから、本書で書き加えられたディテールは、浩紀と拓也と佐由理のなれそめや、バイトをすることになった経緯や、ジェットエンジン入手の経緯、etc.といったもので、物語に深みを与えてくれる。

一部、矛盾した記述もないわけでもないけれど、ていねいに書かれた作品だった。

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2005.12.28

年賀状

だんだん無理無理のスケジュールがたたって、年賀状の方が大変なことに…。 今日、やっと年賀状を発送できた。 ちゃんと1日届くだろうか。

ちなみにモチーフにしたのは「雲のむこう、約束の場所」

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2005.12.27

ひぐらしのなく頃に コミックス3冊

スクウェア・エニックスから『鬼隠し編』『綿流し編』『祟殺し編』の各1巻目が同時に刊行された『ひぐらしのなく頃に』を読む。

「ひぐらしのなく頃に」は、ある寒村を舞台にしたダム建設と祟りと関係する殺人事件をめぐる同人の連作ビジュアル・ノベル・ゲームで、現在も進行中。 都会から転校してきた少年が、変な女の子たちに囲まれて楽しい学園生活を送りながら、これらの事件と遭遇するというもの。

今回出たコミックスは、連作のうちの3つを漫画化したものだ。 漫画家が異なっているので、3種類読むと、絵柄の違いに微妙にとまどいを感じてしまう。 ストーリーは、漫画で3種類読むと、くりかえしになってしまい微妙な感じもした。 個人的には、恐怖度が一番高かった『鬼隠し編』がおもしろかった。

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2005.12.26

機動戦士ガンダム THE ORIGIN 11

安彦良和著、矢立肇、富野由悠季原案、大河原邦男メカニックデザイン、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN (11)』、角川コミックス・エース、2005年を読む。

当初、原作のアニメに沿いつつも、オリジナル要素をちりばめてきた〈THE ORIGIN〉シリーズだった。 しかし、ここのところ、シャア(キャスバル)とセイラ(アルテイシア)の過去を描く、オリジナル編に突入している。 この巻では、シャアという人物になりすましたキャスバルの、士官学校での活躍を描いている。 ガルマやドズルとの因縁など、非常におもしろい。

ここで描かれているシャアは、あまりにエリートで天才でかっこよすぎる。 この凄い人物が、この後、ダメダメ人間のアムロにおされ続けるのかと思うと…。 あまりの理不尽さに涙が。

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2005.12.25

くもはち 偽八雲妖怪記

大塚英志原作、山崎峰水漫画、『くもはち -- 偽八雲妖怪記』、角川コミックス・エース、2005年を読む。

本書は、同名の小説の漫画化。 怪談作家のくもはちとのっぺらぼうの挿絵画家むじなのコンビが、文学に関わる妖怪事件に出会うオカルト漫画だ。 登場人物は柳田國男だったり、田山花袋だったり、石川啄木だったり、アーサー・コナン・ドイルだったりする。 主人公で、右目が偽眼のくもはち(「雲」と「八」)自身も、副題が偽八雲と書かれていてすぐにわかるように、小泉八雲と関係がある。

解説にいろいろと書かれているけれど、それはおいておいても、おもしろい話だった。

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2005.12.24

聖書 新共同訳 MP3版 資料集付

新佃島・映画ジャーナルさんの「mixiに聖書フォーラム」で見た日本聖書協会の『聖書 新共同訳 MP3版 資料集付』を購入する。

Amazonの内容紹介がすごくて「聖書を聴きながら過ごすクリスマス、きっと貴方は「本当の優しさに」出会うことでしょう・・・。」。 いや、むしろ虚心坦懐に聴いたら、殺伐するような気がするが…。

それはともかく、早速聴こうとして、はまる。 そう、普通のCDプレイヤーは持っているけど、MP3プレイヤーを持っていないのだった。 ちゃんと、MP3版と書いてあるのに、それがどういう意味か、届くまで気がつかなかった。 とほほ…。

主に移動中に聴こうと思って買ったのだが、よく考えてみると、これは普通の音楽CDではなくて、MP3データのCDなのだ。 一瞬、お手軽なiPod Shuffleを買おうかと思ったけれど、朗読CDがランダムに再生されるのは困るので、却下した。 仕方がないので、MP3プレイヤーを買うまでは、とりあえずパソコンで聴いてます。

朗読は男性の声で、比較的聴き取りやすい感じ。 結構、いいんじゃないでしょうか。

繰り返し聴いておくと、何かのときに引用したい場合にも(どんな場合?)、さらりと口から出てくるようになって便利かも。

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2005.12.23

近況

12月9日分から2週間、更新が滞っていた。

これは、仕事の超ハードスケジュール化、イベント、病気の3つによるものだった。

さまざまな事情により、仕事の方の余裕がなくなっていて、完全にマージンがなくなってしまい、仕事の準備が仕事時間内には全く行えず、眠らないで準備する以外に解がないという凶悪な状況になっていた。 おまけに(というかこのような環境のため)病気になってしまい、更に状況が悪化するという始末。

昨年のエントリーも見て見ると、同じような傾向が見られる。 下半期の仕事が明らかに超過になっていて、9〜12月上旬までがんばったところで、力尽きている感が…。

とりあえず、ここまでのエントリーは下書きがあるので、そのうち埋まる予定。

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2005.12.22

惑星大怪獣ネガドン

粟津順制作、「惑星大怪獣ネガドン」、CoMix Wave、2005年を見る。

フルCGでメインには1人で作ったレトロ特撮(?)映画という、不思議な組み合わせが話題を呼んでいる本作品。 非常に楽しかった。

お話は、宇宙船で運び込まれた謎の物体が、怪獣になって大暴れするのに、マッドサイエンティスト(?)なオヤジがロボットで立ち向かうという、熱い話で、全部で30分くらい。

もともと、レトロな特撮は、チープなセットで作られていたので、現在の3D CGのツールでも戦えるフィールドだったのねと、その発想に感心する。 セットやミニチュア、怪獣、ロボットなどは、かなりCGの映像でもいけてる感じだった。

一方で、人物の方のCGは、がんばっているけれど、なかなかつらいものがあった。 少なくとも、個人で人物の3D CGをリアルに作るのは、今日のツールでも、やっぱり無理がある。 この分野は、今後の発展に期待というところだろうか。

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2005.12.21

ありえないスケジュール

ここ数日、ほとんど徹夜な事態が続いている。

もうだめ。 パタン。

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2005.12.20

まさか自分が…そんな人ほど騙される

西田公昭著、『まさか自分が…そんな人ほど騙される -- 詐欺、悪徳商法、マインド・コントロールの心理学』、日本文芸社 パンドラ新書、2005年を読む。

本書は、社会心理学的な視点から、詐欺などを分析した本。 著者は、これまで、カルト的な団体などで濫用されている説得の技法を研究してきた人。 今回は、振り込め詐欺など、より新しくより広く用いられている詐欺の手法も分析している。 振り込め詐欺の手法などは、本当に高度になっており、ふいを突かれると騙されてしまいそうだ。

本書では、振り込まれるまで騙せればOKの振り込め詐欺、契約して1、2週間くらいだまして逃げ切ればOKの悪徳商法、長期間奉仕させたいカルト的な団体の場合と、タイム・スパン的に短・中・長期の3種類の欺瞞が紹介されており、それぞれ参考になる。 自分の弱点をよく認識して、対応できるようになりたいもの。

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2005.12.19

人格障害をめぐる冒険

大泉実成著、『人格障害をめぐる冒険』、草思社、2005年を読む。

なんとこの本、表紙が桜玉吉。 全然気がつかなかった。

それはともかく、本書は、「人格障害」という言葉をキーにして、宮崎勤、麻原彰晃、酒鬼薔薇聖斗、長崎の駿ちゃん誘拐殺人事件、宅間守、NEVADA、JCOの東海村臨界事故などを取り上げた連載を単行本にしたもの。 特に、大泉氏は、家族が東海村で事件に遭遇しており、この事件の重さがじわじわと伝わってくる。

本書でライブ感覚で語られることの中で、責任の所在の問題というのが、心に残った。 何か事件が起こったとする。 それは誰の責任なのか。 本当に心の病なのか。 心の病だったので仕方なかったのか。 心の病だとすれば、それは遺伝のせいなのか、社会的環境のせいなのか、本人のせいなのか。 更正のための治療は、被害者の側から見れば、罪を償うというよりは、至れり尽くせりの林間学校のようなものではないのか。 すっかり更正しましたと言われても、どこか釈然としない。 いろいろな立場が交錯し、いつでもわからなくなってしまう。

あと、本書では、人格障害をはじめとして、ADHD、アスペルガー症候群などの言葉も出てくる。 一昔前だったら、自称・他称含めてなんちゃってアダルト・チルドレンが多かったけれど、PTSDや解離を経て、最近のはやりはADHDとアスペルガー症候群だ。 本当の人もいるのだろうけれど、人生がうまくいかないような気がしている人たちにとっては、自分や身近に当てはまりそうで、流行っていれば、心の病はキャラ作りの道具になってしまう。 そんな心の病がくりかえし消費されていくのが「心の時代」なのだろうかと思わずにはいられない。

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2005.12.18

よくわかるカウンセリング倫理

水野修次郎著、『よくわかるカウンセリング倫理』、河出書房新社、2005年を読む。

本書は、カウンセリングの中で発生する、さまざまな倫理問題を取り上げた本。 なお、著者は、元天理教関係者だった廣池千九郎が設立したモラロジーという団体(著者が教員をしている麗澤大学も広池学園)の関係者だ。

本書で取り上げられているのは、カウンセラーが心得ておくべき基本的なことから、その精神、社会的な立場が複雑なために発生する倫理の衝突など、多岐渡る。

実際には、倫理を遵守するのは、そう簡単なことではない。

カウンセラーに限らず、人は自分のことはよく見えない。 また、カウンセリングは、暗黙にいいことだと、あまりに楽観的に考えられがちだ。 でも、効果がなかったり、悪化させたり、理論的根拠がなかったり、団体や主催者がいかがわしかったりすることだってあり、全然、よくないこともある。 問題のある人に意見しても、現実には聞き入れられず、反発されるばっかりだったりする。

それから、カウンセラーが同時にクライアントの教師だったりとか、企業に雇われながらカウンセラーだったりとか、立場の複雑さから来る倫理の衝突は、本当に難しい。 本書でも、問題の整理は行っているが、最終的にはよく考えて判断しろとしか書かれていない。

こういうカウンセリング倫理の問題を考えると、あまりにカウンセラーがダメダメで尊重されない倫理から、問題それ自身がデリケートすぎるものまで、本当にいろいろあって、ぐったり。 それでも、こういう本が出ることは歓迎したい。

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2005.12.17

萌えの研究

大泉実成著、『萌えの研究』、講談社、2005年を読む。

大泉実成氏は、しばらく本を見なかったけれど、ここのところ立て続けに本を出した。 これはその内の1冊。 内容は、むかし、エヴァンゲリオンの綾波には萌えた著者が、現代の萌えの世界を体験してみるというもの。

取り上げられているのは、ライトノベル、TRPG、美少女ゲーム、コミック、アニメなど。 作品は、萌えかどうかはともかく、人気を集めているものをうまく選んでいる。 そういう意味では、中心テーマとしては萌えだが、それよりはもっと広く「オタク文化の研究」という感じになっている。

個人的には、最初の頃は萌えにエッジなものを感じたけれど、随分前からお腹いっぱいな感じを受けている。 なんとなく、カンブリア期の進化の袋小路な世界を見ている気分が、最近している。

一方で、本書で大泉氏が拒否反応を示すのは、それよりは随分手前の部分だったりする。 そこを読んでいて、どちらかというとオタク文化が嫌いではないけれど、自発的な消費者ではない人(=大泉氏)とは、随分感性が異なってしまっているのねと思ってしまうのだった。

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2005.12.16

プチクリ

岡田斗司夫著、『プチクリ』、幻冬舎、2005年を読む。

基本的なスタンスは、プロにはならなくてOK。 好きなことで、表現できることを楽しんで表現してみようというもの。 そんな生き方をプチクリ(プチ・クリエイター)と呼んで、提案している。

著者のオタキング岡田氏は、むかし、オタクをかっこいいものとして取り上げていたわけだけど、今回は、プロではないクリエイターを取り上げている。 どちらも、伝統的なステレオ・タイプな見方をすれば、あんまり評価されないものだ。 その価値観を、あえてひっくり返してみている。

本書で書かれているプチクリな生き方は、いつの頃からか、わたしもなんとなく思っていたけれど、本当にそれでいいのかなという気持ちもしていたことだった。 それが、クリアに肯定的に書かれていて、ある意味、驚いた。

たとえば、学校。 学校は、最終的にはみんながなにがしかのプロになることを考えて行ったり、設計されていたりする。 でも、実際には、それは難しい。 これはクリエイターに限った話ではない。 どの業界でも、ちゃんとしたプロになるのは大変だし、やりたいことイコール才能があることでもない。 やってみたけど…と、挫折して、好きという気持ちまで失ってしまったりする。 でも、きちんとしたプロになるということを目指すという路線から降りてしまうという選択肢もある。 それなら、そこそこ楽しんでスキルアップできて、そこそこ趣味としては使えるという形程度になって、好きという気持ちを保ったままでいられるかもしれない。 でも、それでいいのかどうかは、わたしにはよくわからない。

職業養成とか、学校の話としては、悩ましいところも、いろいろある。 でも、趣味の話としてのプチクリな生き方は、人生を豊かにしてくれると思う。

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2005.12.15

検査

というわけで、スケジュールがキツキツで病院に行く余裕が今日まで取れなかった。

時間を無理無理つくって、やっと病院に行く。 病院では、反省をうながされ、一通り検査をすることに。 本人もパニックになっていて、なんだかよくわからない受け答えをしてしまう。

問題は、この検査。 血を見ると、精神的にきつくなってしまう。 採血されるのはもちろん、他人が採血されているのを見ても、気持ちが悪くなってしまう…。 このせいで、健康診断のたびに、別室で横たわって採血される羽目になって、あまりに恥ずかしい…。

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2005.12.14

忘年会つづき

およそ1週間の間に4回の飲み会。

わたしは、ふだん晩酌とかしないので、ほとんどありえないペースだ。 昔にくらべると、飲み会の疲れがけっこう出るようになってきたのを感じる。 ちょっとハードスケジュールなので、飲み会がうれしくない気分も。

今回は、病気のこともあるので、お酒はひかえた。 飲まなくても、飲み会モードの会話になれるキャラで救われているような。

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2005.12.13

イベントその後

この間から開催されていたイベントが終わった。

このイベントは、けっこううまくいって、ほっとした。 通常よりも1ケタ上の人数が来場してくださったし、画家の方も大いによろこばれていた。 技術が、役に立ってよろこんでもらえるのは、本当に幸いなことだと思う。

会場内では、絵の前で家族連れで記念撮影したりしている人たちもいたりして、今回はいろいろな意味で驚いたことも。

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2005.12.12

ネットゲーム チート RMT の教科書

アリス・リデル著、黒川かえる監修、『ネットゲーム チート RMT の教科書』、データハウス、2006年を読む。

本書は、いろいろな意味で有名なとあるMMOPRGをメインのターゲットとしたチート(ある種のデータの改変)、BOT(レベル上げなどの自動プログラム)、RMT(アイテムその他の現金取引)の話を紹介した本。 タイトルには「教科書」と書かれているけれど、ちょっと違うような気もする。

本書では、チート、BOT、RMTなどについて、どこまで本気なのかは不明だが、とあるMMORPGのデザインのダメさが引き起こしている問題であるという主張がくりかえされている。 その上で、それぞれの解説が行われている。

チートやBOTに関しては、おおざっぱにはプログラムの構成を推測し、ある行動を取らせ、そのときのパケットその他を解析して、分析していくという方法が紹介されている。 なお、載っているプログラムは本当に基本的な部分しか書かれていないので、そのままではあまり大したことはできないだろう。 また、オブジェクト指向に関しては微妙な説明になっているような。

リバースエンジニアリングの体験活用談の一つとしては、興味深い本だった。

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2005.12.11

病気

病気が悪化する。

イベントの様子を見たり、お手伝いをして帰ってくる。 一応、一段落した。

また、明日からの仕事の準備をする。 ここのところ、完全にスケジュールが破綻していて、眠っていると仕事が間に合わない。

一瞬、ゆるんだ(といっても、相対的なもの)ときに、ふと、身体症状に注意が向いた。 調べて見ると、いろいろな意味で、病状が悪化しているような気がする。 かなりまずい状況のように思えるが、病院に行けるのは早くても週の後半ということで、絶望する。

かなりひさびさに未来の見えない状況にパニック。

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2005.12.10

インテリジェントなデザインを望む人々

先日、カラーマネージメントの話をする機会があった。

聴衆の方々は、それなりに責任のある方々。 色覚の奥の深い世界とデジタル技術に関して、簡単に紹介した。

それで、その後のお話。 人間の感覚系は、自動的にいろいろと補正してくれて、それがよかったりわるかったりする。 そんな話をしたのだが、それに対して、人間の創造にはやっぱり知性が関わっているような気がするといったことを言われた。 おお、インテリジェント・デザイン(ID論、知的設計論)ですか、そうですか。

そこで、知的に設計されていないような器官の話をしたのだが、それって将来人類が星間宇宙を旅する時代になって、はじめて役に立つような何かになっていないという保証はないという反論をいただいた。 おお、SF。 しかも、古そうな。

そこまでしても信念を維持したいという動機が非常に気になったが、社交的な状況と人間関係を考慮して、それ以上の議論はやめておいた。

ちなみに、会場は統一協会系という噂のある場所だった…。 集まり自体は関係ないのだが…。 いろいろな意味で、今後いろいろと調査してみたくなるネタの多い体験だった。

参考: 幻想随想 別館 2005年9月27日 ID論ネタで調べもの中

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2005.12.09

イベント

アート・イベントに関わる。 といっても、技術的な側面でのサポートだった。

今回は、わかりやすく言えば、『三丁目の夕日』的な〈失われた昭和の幻影〉を描かれる画家の方のイベントだ。 その作品をデジタル化して、喜んでもらえるかどうかがポイントになる仕事だった。

レトロな作品とデジタル技術という、一見、違和感のある組み合わせ。 主役はあくまで作品で、デジタル技術はサポートに徹して、グッズなどの部分で関わった。

うまくいくといいのだけれど。

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2005.12.08

Wiki、リンクポピュラリティ

「成長の痛みを味わうWikipedia--2つの「事件」で問われる在り方」を読んで、いろいろと考える。

現在、Webの世界では、Web2.0だなんだと、人の集まりの知を、積極的に活用することが、ポイントになっていると思う。 誰でも編集できるWikiを使った百科事典Wikipedia、人々がリンクしているものを重要だと見なすサーチエンジンの検索結果の順位付けアルゴリズム、etc.…。

これらは、一番ナイーブなレベルの行動の影響しか考えないけれど、知性的な、善意の第三者的な人たちの集まりに対しては、ある程度意味を持つ。 しかし、直接の利害関係があり、自分の行動がメタレベルでどのような影響を持っているのかについて自覚的な人たちがいると、故意の操作的な振る舞いが可能になり、基本となっている考え方に見直しが必要になってくる。

人の集団が協調して効果がある場合というのは、限られている。 でも、それでは代わりのシステムがあるかというと、たぶん、見えていないんだろうなあ…。

ネットはまだはじまったばかりだけれど、ネットでないところでこれまで行われていた、そこそこ(あくまでそこそこ)成立している評価のシステムを取り入れようとすると、結局、ある種のポイント制みたいなものになってしまうような気がする。 ネットのオークションの評価ポイントシステムにいまいちなじめないわたしには、それはそれでうれしくない世界だったりするんだけれど。

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2005.12.07

土曜日の実験室 詩と批評とあと何か

「ファウスト」vol.6 SIDE-Aを買うまで気がつかなかった西島大介著、『土曜日の実験室 詩と批評とあと何か』、INFASパブリケーションズ、2005年を買う。

これは、『凹村戦争』『世界の終わりの魔法使い』などの作品のある西島大介の短編集。 収録されているのは、短編漫画とエッセイ。

なんと言っていいのか。 読んでわかったような、わからないような、だけどすごいとしか言いようがない何かがあるというか、なんというか。 本書には、詩は入っていないけれど、タイトルについている「詩と批評とあと何か」というが、実はとってもピッタリだったと、読んでみて思った。

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2005.12.06

スピナス

清水みよこ原作、楠木あると漫画、『スピナス』、モーニングKC、2005年を読む。

スピナスとは、スピリチュアル・ナース(心霊看護師)の略とのこと。 本書は、霊が見えてしまう看護師・卯月麗香を主人公にした、心霊因縁ものの漫画。 心霊看護師といっても、ふだんは普通の看護師として勤めている。 ときたま、霊能を活かして、問題に当たるといった感じ。 お話としては、非常にオーソドックスな因縁話が多く、宜保愛子のコミックスをはじめとした、心霊作品などとも共通点が多い。

実際に人が死に、そしてそれに直面する機会の多い病院では、死について考えることも多いだろうし、ときには家庭の事情なども見えてしまい、いろいろと葛藤も多いことだろう。 カルト的な新宗教には、看護関係の若い入信者が多いという話も、どのくらい事実かは不明だがあるくらいだ。

しかし、だからこそ、心霊的なことには気をつけたいもの。 世の中には、そういうものがなんとなく見えると主張する人がいるわけだが、中には、単なる好き嫌いを心霊とかいう権威を借りて、ぶちまけているだけの人もいないわけではない。

個人的には、スピリチュアルでない看護師さんの方を希望するのだった。

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2005.12.05

へるん幻視行

宇治谷順原作、ほんまりう作画、『へるん幻視行』、小学館 BIGCOMICS SPECIAL、2005年を読む。

本書は、小泉八雲の松江時代を描いた作品で、ときたま幻想的なシーンも描かれる。 そういう意味では、奇人だらけの森美夏、大塚英志の『八雲百夜』(単行本になっていない)とは随分対照的だ。 そして、本書の物語は、最終的には過去の因縁と人情話である。 比較的ストレートな小泉八雲話を求める人向けの作品だった。

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2005.12.04

漫画家超残酷物語

唐沢なをき著、『漫画家超残酷物語』、小学館 BIG SPIRITS COMICS SPECIAL、2006年を読む。

本書は、漫画家をネタにした短編のギャグ作品。 とにかくイタい話が満載で、すごすぎ。 唐沢なをき作品の中でも、特におもしろいものに仕上がっている。

漫画家に関する怨念が、カバーをとったところから漂ってくるような一冊だった。

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2005.12.03

GUNDAM 来るべき未来のために

サントリーミュージアム天保山でやっていて、現在は上野の森美術館で開催されている「GUNDAM 来るべき未来のために」展を観にいく。

なんというか、ガンダムでアートという展覧会だった。 同人レベルの遊びよりもぶっとんでいる感じのものが多かった。

特に中でも、「戦争」をテーマにした作品は、アニメでは消臭されてしまっている死の匂いが漂ってくるようなものがいくつか見られた。 あと、いくらなんでもアートと言っても、これって何なの、どんな意味が?という、微妙なものもいくつかあった。

こうしてアートという側面で切り抜かれた不思議なガンダム。 それはそれですごいけれど、アニメを観ているときの、すごく楽しい何かが、そこからはばっさり切り落とされているのを感じてしまうのも、また事実なのだった。

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2005.12.02

amorétto SPECIAL COLLECTORS EDITION

「amorétto SPECIAL COLLECTORS EDTION」、ユニバーサルミュージック、2005年を観る。

これはDREAMS COME TRUEが主演の短編映画。 一色伸幸脚本のお話は、結成して10年たつけれど、自分たちの音楽では客を呼べず、ドリカムのそっくりさんとして地方巡業するamoréttoという売れないコンビに、それぞれ独立の話が来る。 しかし、2人は、互いの音楽に本当に惚れ込んでいて…というもの。

映画そのものは、45分程度の非常に短いもの。 ファンにとっては、いろいろと含むところもあり、非常に興味深い作品だったと思う(が、ファン以外にはすすめない)。 作品では、ドサまわりの売れなそうな感じが実によく出ていて驚いた。

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2005.12.01

学校にオープンソースコンピュータを導入しよう!

情報処理推進機構編著、『学校にオープンソースコンピュータを導入しよう! -- オープンソースソフトウェア導入の意義と方法』、アスキー、2005年を読む。

本書は、小中高専門学校、大学で行われた、オープンソースの導入の実証実験の成果を紹介したもの。 見て見ると、要はKNOPPIXやLinuxのデスクトップ環境を使ったというものだった。 Linuxに関しては、つくば市立並木小学校で導入されたPCの自動レストアソフトというのが興味深かった。 …のだが、残念ながらおそらくLinux専用らしい。

読んでみると、現実的にLinuxでコンピュータリテラシーの授業を行うことはそこそこ可能。 ただし、Windowsでしか利用できないコンテンツがあることは、相変わらず問題ではあり続けている。 また、導入の人的コストもなかなか微妙なところだ。 単に今までいじったことがない教員が多いだけでなく、いろいろなソフトが誕生し、廃れ、置き換わっていたりしているので、その辺の学習コストも個人的にはけっこう無視できなかったりすると思う。

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