« 萌えの研究 | トップページ | 人格障害をめぐる冒険 »

2005.12.18

よくわかるカウンセリング倫理

水野修次郎著、『よくわかるカウンセリング倫理』、河出書房新社、2005年を読む。

本書は、カウンセリングの中で発生する、さまざまな倫理問題を取り上げた本。 なお、著者は、元天理教関係者だった廣池千九郎が設立したモラロジーという団体(著者が教員をしている麗澤大学も広池学園)の関係者だ。

本書で取り上げられているのは、カウンセラーが心得ておくべき基本的なことから、その精神、社会的な立場が複雑なために発生する倫理の衝突など、多岐渡る。

実際には、倫理を遵守するのは、そう簡単なことではない。

カウンセラーに限らず、人は自分のことはよく見えない。 また、カウンセリングは、暗黙にいいことだと、あまりに楽観的に考えられがちだ。 でも、効果がなかったり、悪化させたり、理論的根拠がなかったり、団体や主催者がいかがわしかったりすることだってあり、全然、よくないこともある。 問題のある人に意見しても、現実には聞き入れられず、反発されるばっかりだったりする。

それから、カウンセラーが同時にクライアントの教師だったりとか、企業に雇われながらカウンセラーだったりとか、立場の複雑さから来る倫理の衝突は、本当に難しい。 本書でも、問題の整理は行っているが、最終的にはよく考えて判断しろとしか書かれていない。

こういうカウンセリング倫理の問題を考えると、あまりにカウンセラーがダメダメで尊重されない倫理から、問題それ自身がデリケートすぎるものまで、本当にいろいろあって、ぐったり。 それでも、こういう本が出ることは歓迎したい。

|

« 萌えの研究 | トップページ | 人格障害をめぐる冒険 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/11321/7914667

この記事へのトラックバック一覧です: よくわかるカウンセリング倫理:

« 萌えの研究 | トップページ | 人格障害をめぐる冒険 »