特盛! SF翻訳講座
大森望著、『特盛! SF翻訳講座 -- 翻訳のウラ技、業界のウラ話』、研究社、2006年を読む。
本書は、SF翻訳家(?)大森望による、SF翻訳に関するアレコレを綴った「S-Fマガジン」の「SF翻訳講座」の連載を中心に、単行本化したもの。 フツーの翻訳のノウハウ本だと思えば、翻訳とは関係ない話もいっぱい書かれていて、どうかと思う構成だろう。 でも、買うのはきっとSFファン。 そう思えば、非常にターゲットにマッチした内容になっている。
翻訳の話としては、まずは基本として買ってくれる読者のための翻訳になっていることが大事であるというのが、本書のスタンスだろう。 それからSFの場合は、自分もSFが好きで、SFファンに読ませたいという作品を選び出せるということも重要。 後は、人脈と段取りという感じだろうか。
そもそもSF翻訳者なんて、パイも小さいわけで、翻訳関係のノウハウがどのくらい役に立つかは、微妙なところ。 でも、エッセイとして、楽しめるので、海外SFファンにはおすすめだと思う。
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