ママは悪魔ハンター
ジュリー・ケナー著、和爾桃子訳、『ママは悪魔ハンター』、早川書房、2006年を読む。
本書は、ハーレクインな作品をいくつか書いていて、本業は弁護士らしいジュリー・ケナーのファンタジー小説。 ただし、物語の形式はファンタジーなのだが、ファンタジー色はむしろ薄め。
お話は、むかし、バチカンの悪魔ハンターをしていて、現在は主婦をしているケイト・コナーの住んでいる街に、悪魔がやってきて陰謀を企んでおり、嫌が応にもその戦いに巻き込まれていくというもの。
ケイトは、前の夫を亡くてしていて、現在は、地方公選弁護人になろうとしているスチュアートと再婚。 年頃の娘アリーは前の夫の子ども、幼い息子ティミーは現在の夫の子ども。 この家族との生活に、悪魔との戦いが乱入したものだから、そのための調整に苦労するというのが、お話の多くを占める。 悪魔との戦いは聖水と肉弾戦で、ここにはあまり見所はないというか、ファンタジー的な要素も、アクション・シーンも多くない。 なんとなく、アメリカのTVドラマっぽい作品で、コメディ的な要素もあるのだけれど、ちょっと文化的にわかりにくいところもある。
お母さん奮戦記っぽい作品を求める人向きかも。
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