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2006.09.23

20年目の「マイペース塩田くん」

「マイペース塩田くん」を知っているだろうか。

「アニメック」という、ちょっと(?)変わったアニメ誌に掲載されていたマンガだ。 ちなみに「アニメック」の元編集者として、有名な人としては、角川のアニメ・コミック関係の偉い人、井上伸一郎がいる。

で、この「マイペース塩田くん」というマンガは、プロのマンガ家ではなく、編集部のアルバイトが描いていたものだった。 描いていたのは「塩田」という人物で、この人、アニメ業界でバイトをしようとする割には、比較的社会常識があるということで、誌面でも話題になっていた。 このアルバイトの塩田くんは、大学卒業後、「アニメック」というか発行元のラポートに就職することなく、外食業界に就職したことが伝えられた。 そして、その後、しばらくすると「アニメック」は休刊してしまう。

「おお、趣味とバイトと生業と、将来設計とは」、なんてことを思わず考えさせられる出来事だった。 もっとも、その教訓は、全く今のわたしには活かされていないような気もするが。

ところで、つい先日、マンガ雑誌の「リュウ」が創刊(復刊?)された。 非常に微妙な連載陣と誌形で、どのくらいの読者を見込んでいるのかが、謎の変なマンガ雑誌になっている。

この「リュウ」には、出渕裕の人生相談という、これまた謎な連載コーナーがある。 この連載、担当編集者が、出渕裕と毎月3時間くらい居酒屋で飲みながら雑談しつつ、読者からの人生相談に答えるという、うーむな企画だ。

この第1回目は、当然、読者からのハガキがないということで(何故か存在している場合もあるが)、担当と出渕裕の対談になっている。 そして明らかにされる担当の過去…

アニメ誌で学生時代に5コママンガ描いていました。 卒業して普通の会社に就職したのですけど、戻って来いと言われたんです。

[中略]

んで編集に戻り、3年後に某F書房に転職。

…。 えーと…。 結局、このセカイからは逃げることができないということでしょうか。

出渕さんの色紙もナイス。

ボクは
マイペースで
仕事してます

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2006.09.18

ライフダイナミックス大阪の受講生だった松永英明 -- オウム・アレフ(アーレフ)の物語

オウム真理教の元サマナで、かつて河上イチローの名でネットで活躍していたことが明らかになった松永英明だが、しばらくの間、結核をこじらせて入院していたようだ。 9月に入ってから退院し、オウム時代を回顧する「オウム・アレフ(アーレフ)の物語」が再開した。

この一連の記事は、かつて真理を求め、カルティックな世界にさえ身を置いてしまった、同世代のわたしには他人ごととはとても思えない記述がたくさんある。 オカルト、SF、ファンタジー、幸福の科学VS.オウム真理教、「原始」なるものへの憧憬…。 読んでいて大いに反省させられる。

そのPART3-6は「ライフダイナミックス」だった。 大学2年生の秋に受講したらしいが、松永英明は1969年の2月24日生まれで、1年浪人しているので、これは1989年の終わり頃になるのだろうか。

ライフダイナミックスの自己啓発セミナーのBasic、Advanceの受講記録である二澤雅喜、島田裕巳の『洗脳体験』は、いくつかのバージョンが存在している。 その最初のバージョンである『人格改造! -- 都市に増殖する闇のネットワーク「自己開発セミナー」潜入体験記』が、JICCブックレットとしてJICC出版局から出たのは1990年の3月である。 松永英明の受講は、この出版より少し前のことになる。 当時は、非常にたくさんのセミナー会社が急速に乱立し、週刊誌などの記事になりはじめていた。

受講した会社は、ライフダイナミックスの大阪。 トレーナーは誰だったのだろうか。

ちなみにライフダイナミックスの大阪と言えば、後に成田のミイラ事件を起こしたライフスペースが1983年に分離している。 ライフスペースからは、1989年の終わりに高橋弘二の『生きるのが楽になる本』(PHP)が出版されていたりする。

受講したセミナーの内容は、ライフダイナミックスだけあって、非常に典型的なもののように思える。 松永英明が、Basicの内容を自分がいかに「思いこみにとらわれている」かということを観るものであるとまとめているところは、その後の道を暗示するようでもあって興味深かった。 また、なんだかんだと言っても、結局、結果としてアシスタントなどまでやってしまうあたり、自分の優秀さを示したいという気持ちみたいなものだろうか、ふとそんな気もしてきて、とにかく非常に考えさせられた。

それからライフダイナミックスの長所と短所を書いた部分には、次のような表現がある。

ただ、ライフダイナミックスが、本来「効果的な生き方・考え方」を見つけだし、効果的で他の人たちに貢献できる生き方をしていくことが目的のはずなのに、それがいつの間にか「この素晴らしい体験をして効果的な生き方をさせる」こと、イコール「このセミナーにできるだけ多くの人を参加させること」にすり替えられ、結局「勧誘」が中心的活動になってしまうというのが、最大の問題だと思った。

「勧誘」へのすり替えはその通りだと思うけれど、「本来「効果的な生き方・考え方」を見つけだし、効果的で他の人たちに貢献できる生き方をしていくことが目的」というのは、「本来」というよりは実際にはむしろ「セミナーの建前」に近いものではないかと個人的には思った。

それから、長所と短所の部分には、書いたものの根源に関わる何かが感じられるような気がしたが(妄想とも言う)、これはまた個人的な別の話。

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謎すぎるダイレクトメールは海外宝くじ詐欺と関係があるのか!?

謎なダイレクトメールが届いた。

2006091801

2006091802

無料
日本の長者番付に名を連ねるチャンスです

しかし、差出人が…

PO Box 36113, Winnellie NT 0821 AUSTRALIA

オーストラリア? しかも私書箱? それ以上の情報なし??

ためしに開封してみた。

2006091803

未請求ギフトのお知らせ
重要: この未請求ギフトチャンスのお届け手続きに同意していただける場合は、返信料支払い済み封筒(同封)でこの通知書を返送してください。優先お届け手続きは、こちらにあなたの通知書が届き次第、直ちに開始されます。

ギフト価値

無料ギフト保証:
特別なギフトがあなたのために予約されています、完全無料で、しかも何の義務もありません。

許可する旨の署名
無料ギフトの確認者: A. Fowler A. ファウラー

なんのこっちゃ? そもそも「A. ファウラー」って誰ですか?

2006091804_1

返信料支払い済み封筒(同封)でこの通知書を返送してくだされば、この驚くべきギフトをあなたに、しかも無料で差し上げます!
あなたには1銭も掛からず...
しかも、あなたの人生が変わるかもしれません!

これは、料金や義務がまったく課されない正真正銘のオファーです。
ご注意: 私共では、締め切り後のあなたの無料ギフトのお取り置きについては保証しかねます。

ほとんど意味不明だ。 でもって、以下が返信用封筒。

2006091805

うーん、意味不明。 ためしにいろいろ検索してみたけれど、全然マッチしない。

最後に「IBRS CCRI」(IBRS = 国際郵便料金受取人払、CCRI = 国際郵便料金受取人払業務)で検索してみたところ、オーストラリアの宝くじに関する詐欺の話を発見した。 申し込みや受け取りにかかるお金を請求されたりすることもあるらしい。 「オーストラリア 宝くじ 詐欺」などで検索するといろいろ出てきた。

とは言え、今回のダイレクトメールには、「宝くじ」とも、「当選」したとも書いてない。 それどころか、私書箱で、相手の名前さえ不明だ。

海外宝くじ詐欺業界って、いくところまでいっちゃったんでしょうか?  いくらなんでも、あやしすぎるし、無茶なような気が。

参考: 国民生活センター ダイレクトメールを使った「海外宝くじ」に注意!

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2006.09.05

NHK趣味悠々「四国八十八ヶ所 はじめてのお遍路」

NHKの教育テレビに「趣味悠々」という番組がある。 一言で言って、中高年向きの趣味の入門番組だ。

盆栽、茶、スイミングに絵画とオーソドックスなものから、エレキギター、携帯電話なんていうのもあった。 最近では、デジタル一眼レフ、ブログ(炎上の対応は紹介していたのだろうか?)と、ITなものも取り上げられている。 この番組で取り上げられれば、市民権を得た趣味と言えるかもしれない。

それで、この「趣味悠々」の今期のラインナップになんと「四国八十八ヶ所 はじめてのお遍路」が登場した。 いやあ、もう、ここまで来ましたか。

内容は、全13回で、行き方、準備、計画の立て方、参拝の作法、宿泊、旅の魅力、思い出の残し方、トラブルシューティングといたれりつくせり。

しかし、お金もかかる。 2週間くらいの期間で、現地までの旅費を除いて、ツアーとかだと二十数万。 うーん、期間も長いかもしれないけれど、海外旅行に行くくらいの気分。 一大産業というかなんというか。

ちなみに初回放送は明日9月6日(水)の夜10時から10時25分まで。

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2006.09.04

知人とEMDR

ふと、思い立って、むかしの知人の名前で検索してみた。

するとびっくり。 EMDR(眼球運動による脱感作と再処理)の本の翻訳に関わっていた。

目を左右に高速に動かしながらトラウマを想起するとなおると主張する療法EMDRと言えば、創始者のフランシーン・シャピロは、その経歴を見ると、臨床心理学の博士号はカリフォルニアのサンディエゴのProfessional School of Psychological Studiesから取得したことになっているのだけれど、この学校は非認定で、今は存在していない。 つまり、ふつうは博士と呼ばないような。 するとシャピロの最終学位はニューヨーク大学の臨床心理学ではなく英文学(博士課程単位取得退学、つまり在籍したけれど学位はとっていない)になってしまう。

ああ、遠い人になってしまったのね。 いや、遠くなったのは、わたしの方か。 うーん。

参考: フランシーン・シャピロの経歴、非認定の学校については静岡県立大学の小島茂教授の学歴ネットのホームページ

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